JES社長の 翻訳業界「徒然草」

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長が語る ”情報随筆”

薬、貿易赤字「陰の主役」 輸入超過、昨年」1.3兆円 開発競争で後手

2012年5月14日 日本経済新聞朝刊

医薬品の輸入が拡大している。新薬開発で米欧の後手に回り、海外から高額な抗がん剤などを買う必要があるためだ。輸入が輸出を上回った額(輸入超過額)は2011年には10年前の5倍の1兆3660億円で、日本の貿易赤字(2.5兆円)の隠れた主役になっている。40兆円規模に膨らんだ日本の医療費を支える税金と保険料は、海外に流れ出ているのが現状だ。



(以上で記事終わり)

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

少子高齢化で老人が増え続けていく日本ですから、今後ますます医療費が増加していくことは確実です。

にもかかわらず、医薬品の開発競争で完全に米欧企業の後塵を拝し、外国製の医薬品を買わざるを得ないとは情けないことです。

近年、日本で医薬関連の翻訳需要が急増してきた理由もこれでわかるというものですが、われわれ日本の税金や保険料が海外へ流れ続けていくというのは問題です。

日本は長い間、自動車や電子、機械、IT、ソフトウェアなどの分野で世界の最先端を走り続けてきました。

しかし、今ではそれもアジア諸国に追い上げられ、優位性を保てなくなってきています。

今後医薬品の分野で莫大な赤字を出し続けるなどもう許されないことでしょう。

実際医薬産業の育成に力を入れるインドが、日本との経済連携協定(EPA)を機に、後発薬などの売り込みを加速させようと働ききかけているそうです。

今後インドをはじめとするアジア諸国との医薬品に関する貿易が増大していくことも時間の問題でしょう。

  1. 2012/05/14(月) 11:55:43|
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電力不足に東西格差の可能性も

日経ビジネス 2012年4月9日号「電力維新」

(以下、記事のなかから抜粋)

SMBC日興証券のエコノミスト、宮前耕也氏の推計によると、原発が全基停止のままの場合、今夏の東日本は最大電力需要に対して7.4%の不足で、西日本は5.1%の不足(下のグラフ参照)。鉱工業生産は全国で1.7%押し下げられる可能性があるという。



問題は他にもある。

その1つは、この夏が予想以上の猛暑となり、節電ではなく昨年3月のような計画停電(一斉停電)となるケース。その場合、メーカーは休日の変更による生産日の変更や作りだめなどの対策が取りにくく、影響が今の予想よりも大きくなるのは必至だ。

2つ目は、東西間に電力供給格差が生じる可能性である。定期検査休止中の原発のうち、既にストレステストが終わっているのは16基。このうち先頭をいく「大飯3,4号機が再稼働となれば、東日本より原発への抵抗感の低い西日本の原発が再稼働へ動く可能性がある」(宮前氏)というのである。

仮に西日本が一部でも原発を再稼働すると、電力不足に東西間格差が生じることになる。となれば、東から西へ生産拠点を移したり、サプライチェーン全体の変更を余儀なくされる企業が出てくる恐れもあり、経済の新たな波乱要因になりかねない。

電力・エネルギー改革は先の話ではなく、喫緊の課題なのだ。

(以上で記事終わり)

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

今年の夏、東日本から西日本へ電力を求めて企業が移動する可能性もある、ということですが、つい最近まで世界を席巻していた「ジャパニーズカンパニー」が「電力難民」となり、日本中を右往左往する様なんて想像もしたくありません。

20年以上前の話ですが、インドに詳しいある方がこのような話をしてくれました。

「インド人は、インド政府をまったく信用していないので、インド政府が保証するなどという契約書には見向きもしない。しかし、日欧米の有名企業が保証するとなると、突然態度を変えて、ニコニコしながら契約に応じてくる。これはインドに限らず、発展途上国はどこも同じだけどね」と言っていました。

当時日本では、「日本政府が保証してくれるのであれば絶対安心。民間企業の保証だけでは信用できない」という考え方が主流でした。

したがって、この話を聞いて「やっぱり、途上国ってしょうがない国なんだな」と思う日本人も多かったようです。

さて、現在の日本です。

原発問題に関して、政府の公式発表や調査結果を信用する日本人はどれだけいるでしょうか。

「複数の民間シンクタンクによる調査結果ならある程度信用できるが、経産省が実施した調査結果など誰が信用できるか」という雰囲気が日本中に蔓延しているように感じます。

まさに日本は昔の「発展途上国」と同じになってしまったわけです。

今年の夏、日本の電力不足は、尻に火がついた状態なのですが、政府の公式見解そのものに国民が疑心暗鬼を生じているため、迷走してなかなか決まりません。

喫緊のエネルギー政策と中期、長期に分けたエネルギー政策を早く確立してほしいものです。

私が高校生だった1973年、「オイルショック」が勃発しました。

人々はトイレットペーパー探しに狂奔し、狂乱物価と共に多くの企業が倒産しました。

大方のマスコミは「日本は石油の99.9%を輸入に頼っている。もう日本に未来はない」と語っていました。

しかし、あの絶望的な「オイルショック」でさえ、日本人は乗り越えてきたのですから、きっと今回も乗り越えていけると信じています。


  1. 2012/04/09(月) 13:40:41|
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アジア輸出 黒字化を左右 貿易赤字1月過去最大 中国向け2割減 燃料輸入は高水準続く

2012年2月21日 日本経済新聞朝刊より

財務省が20日発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)で、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の赤字が1兆4750億円と単月で過去最大となったのは、アジア向け輸出が前年比13.7%減と大幅に落ち込んだことが大きい。昨年は2月だった中国、台湾などの春節(旧正月)が今年は1月だったことに加え、欧州危機のアジア経済への波及が進んだ。原子力発電所の停止でエネルギーの輸入が引き続き高水準になるのは確実なだけに、貿易収支の先行きはアジア向け輸出がカギを握ることになりそうだ。







(以上で日経新聞の記事は終わり)


2012年2月21日 朝日新聞朝刊より

貿易赤字はこのまま定着するのか。例年は2月が多い中国の旧正月が今年は1月で、工場の稼働日数が少なかった事情もあり、「過去最大の赤字は、一時的現象」(農林中金総合研究所の南武志・主任研究員)との見方が多い。

だが、第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは、「企業の海外進出が進み、たとえ世界景気が回復しても、輸出額が過去の水準に戻るのは難しい」と指摘。

核開発疑惑があるイランに対する先進国の禁輸措置で原油やLNGの価格がさらに上がり、貿易赤字が拡大するリスクもある。

これまで日本は、貿易収支と所得収支の二本柱で経常黒字を稼いできたが、1月の経常収支は2009年1月以来、3年ぶりに赤字になる見通し。巨額の貿易赤字が続けば、経常赤字が恒常化するおそれもある。



(以上で朝日新聞の記事は終わり)

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

内閣府は「日本は貿易赤字が定着したとは言い難い」(日経新聞)と指摘しています。

また、日銀の白川総裁も「一時的な要因で、定着するとは見ていない」(日経新聞)との見方を示しています。

本当にそうであればよいのですが・・・。

中国以外のアジア諸国への貿易収支は今のところ黒字となっていますが、実は日本が輸出した先のアジア諸国は、その部品を使って中国へ再輸出してお金を稼いでいるのです。

したがって中国経済が失速すれば、アジア経済全体が失速し、日本も多大な影響を受けるのです。

日本の経常収支が赤字定着するようにでもなれば、高騰する資源を輸入するお金はもう日本にはありません。

油もガスも食料も買えなくなった日本を想像したくはありません。

いまこそ日本の次世代のドル箱商品を官民挙げて研究開発していってもらいたいものです。


  1. 2012/02/22(水) 15:33:08|
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”失われた20年”は真っ赤なウソだ! 日本社会は米国よりも「これだけ豊か」

COURRiER Japon 2012年3月号の「世界が見たNIPPON」の中に興味深い記事があったので、抜粋して下記にご紹介いたします。

オリジナルは、"The New York Times" の記事です。



<以下、記事の抜粋>

・日本は金融危機に直面しながらも国民の生活を豊かにすることに成功した。しかるべき時期が来れば「失われた20年」は実り多い時期だったとみなされるだろう。

日本人の平均寿命は1989年から2009年にかけて78.8歳から83歳へと4.2歳も伸びている。日本人は米国人より4.8歳も長生きするのだ。しかも日本人の食事はこれまでになく欧米化が進んでおり、この伸びは日本人の食生活の“おかげ”ではない。最大の要因は充実した医療制度だ。

インターネット・インフラも目覚ましく進歩している。世界最速のインターネット接続環境にある50都市のうち、日本の都市は38もあるが、米国の都市は3つだけだ。

1989年末と比較して、円は対ドルで87%、対ポンドで94%値上がりしている。安定通貨としての地位を守り続けているスイスフランに対しても値上がりしている。

日本の失業率4.2%は、米国の約半分の水準である。

「失われた20年」に東京に建てられた高さ150m以上のビルは81棟ある。同時期にニューヨークでは64棟、シカゴでは48棟、ロサンゼルスでは7棟しか建設されていない。

日本の経常黒字は2010年に1960億ドル(約15兆円)に達し、1989年から3倍以上増えている。対照的に、米国の経常赤字は1989年の990億ドルから4710億ドルに膨らんでいる。

・1980年代から米国の統計学者はGDPに対してインフレ率を調整する「ヘドニック法」を積極的に採用するようになった。これは多くの専門家に言わせると、国の見かけ上の成長率を意図的にかさ上げする手法だ。直近の数十年における米国の成長率は年率で2ポイントも水増しされてきた。

・携帯電話を見ても、日本の消費者は驚くほど早いサイクルで最新機器に買い替えている。

ミシュランガイドによると、東京の3つ星レストランは16軒あるが、2位のパリは10軒だ。同様に、総じて日本のレストランのほうがフランスより評価が高い。

・米国人の日本へのイメージが間違っていることを示すものの一つに、日本が不況をものともせずに築き上げた、洗練された産業基盤がある。そしてそれがあまり知られていないことは、日本のメーカーが製造業向けの製品供給者へと脱皮した証しでもある。一般的に、製造業向けの製品は最先端の部品や素材、精密機器であることが多い。消費者の目にあまり触れないものだが、これらがなければ今の世界は成り立たない。

・日本の成功は素晴らしいものだ。多くの東アジア諸国が製造業に注力した結果、世界はここ20年間で急速な産業革命を遂げた。それでもなお、日本の貿易黒字は増え続けている。

日本は反面教師ではなく、見習うべき国として引き合いに出されるべきである。日本が絶えずインフラを向上させていることは、一つのヒントになるはずだ。

<以上で記事終わり>

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

米国がGDP成長率を2%水増ししていたとは、にわかには信じがたいのですが、それを除けば「なるほど」とうなずかされる話ばかりです。

最近になって「米国経済の日本化(Japanization)」という言葉が、マスコミ各社でさかんに使われるようになりました。

"Japanization"とは、「日本のように長期間にわたって景気低迷から抜け出せない状態」のことを指します。非常に不名誉な比喩です。

世界での存在感が日増しに薄れゆく日本ですが、日本はもっと自信を持つべきなのかもしれません。

この"The New York Times" の記事が「正解」であることを願ってやみません。

  1. 2012/01/23(月) 11:59:31|
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世界貿易にブレーキ / 中国貿易 移る軸足


世界貿易にブレーキ

欧州危機がアジア直撃 7〜9月伸び1ケタ


欧州債務危機などを背景に、世界貿易量の伸びが鈍化し始めた。輸出と輸入の数量を合算した貿易取引量は7〜9月が前年同期比5.2%増にとどまり、最近の10%前後の伸びから落ち込んだ。

欧州危機に伴う信用不安が実態経済に悪影響を与えつつあり、けん引役であるアジア新興国向け輸出も減速しつつある。国際通貨基金(IMF)は2012年にかけて貿易取引が低迷するとみており、世界経済の停滞につながる恐れもある。



(以上、2011.12.13の日経新聞朝刊より抜粋)


中国貿易 移る軸足

多国間から二国間・地域に
WTO加盟10年輸出額6倍


中国が世界貿易機関(WTO)に加盟してから今月で10年を迎えた。自らの存在感の高まりで多国間の交渉が難しくなるなか、二国間やアジア地域での経済協力へと交渉の軸足は移ってきた。貿易摩擦を抱えながらも順調に翼を広げてきた中国の通商政策に、米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)がゆさぶりをかけている。




米主導のTPPを注視

中国社会科学院国際研究学部長
チャン・ユンリン氏


中国はTPPに非常に注目している。中国抜きで始まったことに加えて、中国が参加するかどうかの態度を決めていない段階で、日本が入ろうとしているからだ。ただ、TPP参加へとアジアの大勢が動けば、中国政府もいずれ対応を考えねばならない。

TPPは日本の参加で規模も質も歴然と変わる。米国との関係を重視した政治的な選択だと思うが、中国や韓国、東南アジア諸国連合との協力を軽視しないでほしい。

アジア太平洋の地域全体を束ねる経済連携に向けては、2本の道がある。一本が米国主導のTPP。もう一本は(米国抜きで)中国も参加する東南アジアと日中韓を軸にしたものだ。どちらの交渉も時間がかかるが、いずれ、この二つを統合しようという動きが出る可能性がある。そのときは米中間の本格的な通商交渉になるだろう。

(以上、2011.12.13の朝日新聞朝刊より抜粋)

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

私はかねてより、TPPの背後に潜む日米共通の「仮想敵国」は「中国」であると考えてきましたが、この中国のチャン・ユンリン氏が、ここまであからさまに「日本の選択肢には2本の道がある」と言ってのけるとはちょっと驚きです。

この発言からも中国の「あせり」や「いらだち」が垣間見えますが、いずれにせよ独自の軍事力を「持たない」日本は、世界第2位の経済大国・軍事大国である中国と世界第1位の経済大国・軍事大国である米国の間に挟まって、「究極の選択」をせざるをえません。

中国に対する米国のゆさぶりのかっこうの「材料」が日本というわけですが、地政学的にも、米中間に挟まる日本は、米ソ間に挟まっていた冷戦時代同様、「漁夫の利」を得る格好のポジションにあります。

世界各国が、「自国の利益のみを追求」し、“しのぎ”を削る「武器を使わない戦争」のことを「外交」と呼ぶわけですから、その外交で日本は大いに日本の国益を高めていってほしいものです。



  1. 2011/12/14(水) 15:35:28|
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第21回 JTF翻訳祭

毎年恒例の翻訳祭が開催されます。
今回はセッション数を大幅に増やし(36セッション)、過去最大の規模で開催されます。
内容も一段と洗練され、充実したJTF翻訳祭にぜひとも足をお運びください。

詳細はJTFホームページをごらんください。



第21回JTF翻訳祭

テーマ 翻訳業界、もっと豊かに、もっと幸せに 〜だから、変えよう自分たちを〜

日 時
2011年11月29日(火)09:30〜20:30(開場9:00〜)

場 所
「アルカディア市ヶ谷(私学会館)」
〒102-0073 東京都千代田区九段北4-2-25 TEL:03-3261-9921

プログラム
開場/受付開始
9:00〜 総合受付:3階エレベーター前
トラック1〜6 5階 大雪の間 6階 阿蘇の間・霧島の間
9:30〜18:00 全24セッション
プレゼン・製品説明コーナー1・2【入場無料】 3階富士の間
9:30〜17:30 全7セッション
翻訳プラザ(展示会)【入場無料】 3階富士の間
9:00〜17:30

交流パーティー
 3階富士の間
18:30〜20:30(120分)

  1. 2011/11/14(月) 11:40:52|
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原発輸出 首相表明へ ベトナムと首脳会談

2011年10月28日 朝日新聞朝刊

野田佳彦首相は31日、ベトナムのズン首相と会談し、原発輸出を表明する。菅前政権は昨年10月、原発受注の見返りとして、政府の途上国支援(ODA)によるインフラ整備を確約しており、改めて輸出方針を伝える。福島第一原発事故後の輸出再会だけに慎重論も根強く、ODA活用をめぐって議論を呼びそうだ。

(中 略)

日本政府関係者によると、ベトナム政府は昨年10月当時の菅政権に対し、ハイテクパークや南北高速道路など優先度の高い7事業の支援を確約すれば、原発とレアアースの強力を前向きに進める意向を伝えていた。7事業とも原発関連施設と直接関係はない。

(後略、以上で記事おわり)



技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

要するに、ベトナムに資金援助すれば、その見返りとして、レアアースを発掘し、それを日本へ供給してあげるし、また日本が輸出したがってる原発も買ってあげますよ、・・・・・ということです。

いまだ原発事故の後処理で四苦八苦している日本が、自国の難題を解決することもなく、他国へその難題の種を売って金儲けしようなどとはとんでもない、というのが日本人の素直な感想でしょう。

ところが事情はなかなかそうも単純ではないようです。

現在ベトナムは、中国に次ぐ世界の工場を目指していますが、電力不足が海外企業誘致の最大のネックとなっています。

海外資本を呼びこめなければ、国内のインフラ整備も進まず、ますます経済発展から取り残されてしまいます。

ベトナムでは毎年15%も電力消費が伸びながら、天候に左右される水力発電に発電量のほぼ半分を依存しているため、昨年は工業団地でも1日2時間以上の計画停電が実施されました。

ベトナム政府は5年ごとの電源開発計画を立てていますが、資金不足から06〜10年の計画達成率は7割に過ぎず、外資呼び込みなど国の成長維持のためには電源開発が喫緊の課題となっているのです。

「そんなに経済発展する必要はないんじゃないの?」と考えるのは、すでに経済的に発展してしまった日本人の発想のようです。

途上国からすれば、「日本は今までさんざん環境汚染を撒き散らしながら、豊かになってきたくせに、私たちが豊かになるために環境汚染しようと余計なお世話だ」となるのです。

実際、ベトナムの隣国、中国では現在建設中の原発を含めて、2030年までに193基を新規増設する予定です。まさに原発大ラッシュです。

悲しいかなこの流れを変えるためには、戦争を始めるしかない・・・・・・、というブラックジョークに行き着いてしまいます。

もちろん戦争を始めるなどは論外なので、結局はなんとか「安全な」原発作りを目指し、日本国内は原発を作らず、代替エネルギーの開発を急ぐ、というあまりにも常識的な結論にならざるを得ません。

まあ、いずれにしても、中国の賃金高騰問題や、タイの洪水被害などにより、ベトナムの安く、豊富で、優秀な労働力を求めて、今後ベトナムへの移転を検討する企業が数多く出てくるのは間違いありません。

私たち日本の翻訳業界もベトナムからは目が話せません。


  1. 2011/10/28(金) 15:01:50|
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危険な新局面

2011年9月21日 日本経済新聞朝刊より

国際通貨基金(IMF)は20日、世界経済見通しを改定した。米国とユーロ圏の実質成長率を6月時点から大幅下方修正し、2011年、2012年ともに実質成長率が1%台にとどまると予測した。世界経済は「危険な新局面にある」と表現したうえで「リスクは明らかに下を向いている」と分析した。

(中略)

IMFは「万一の事態が(米欧の)どちらかでも起きれば世界の成長に深刻な影響を与える」と指摘した。

(後略)

(以上で記事終わり)



技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

IMFの経済見通しは、主に欧米経済の危険度とその影響に関して触れていますが、新興国、特に中国に関しては比較的楽観的な見方をしているようです。

しかし、中国経済の見通しについてかなりネガティブな見方をする経済の専門家もいるようです。下記は「日経トップリーダー 2011年8月号」の講演CDの要旨を私が書き取ったものです。


日経トップリーダー 2011年8月号
経済評論家 今井徴氏の講演CDから

中国経済崩壊の警告

リーマン・ショックを予見したことで有名な、ニューヨーク大学のノリエル・ルービニ教授が自身のブログのなかで、こう予見している。

「GDPの50%を開発に投下している中国はソ連の末期と同じ状況なので、2013年に中国経済はハードランディングする。その根拠は中国が鳴り物入りで開発した中国版新幹線に上海から広州まで50分間乗ったが、乗客は半分もいなかった。各駅の3分の1は乗客が無人だった。並行して走るハイウェイは3分の2がガラガラだった。これは1960年代のソビエトや1997年アジア通貨危機前のアジアと同じ状況だ」(ルービニ教授が新幹線に乗ったのはあの中国版新幹線大事故の前のこと)

もう一人は、キニコス・アソシエイツの創立者で、大変に有名なヘッジファンドのマネージャー、ジェームス・シャノス氏が「中国を株式会社にたとえれば、史上最大のいかさま企業で今や崩壊しつつある」と指摘。ニューヨーク証券取引所の中国企業や中国が銅、セメント、鉄鉱石などを買っている中国関連企業の株を全て売り浴びせている。去年くらいから「チャイナ」と名のついた銘柄は全て「売り」と言い出している。

このシャノス氏は2001年にエンロンの粉飾決算を見抜き、エンロン株を80ドルで空売りし、下落後2ドルで買い戻し78ドルを儲けたということで非常に有名な人

中国は「逆さ合併」や「裏口上場」という手法で米国企業を買収し、上場審査をすり抜けてきたため、いかさまを摘発され、すでに20を超える銘柄が上場廃止もしくは売買停止においこまれている。そのため中国の「逆さ上場株」は年初来44%の下落をしている。

またさらに中国の住宅バブルが終わったという話もよく聞く。一時期は1ヶ月に10%、年間100数十パーセントも上がっていたマンション類だが、それが売れなくなった。それは中国政府が厳しい規制を始めたから。たとえば3件目のマンションは頭金50%が必要だとか、金利は基準金利の3割から4割増しにするとかだ。

以上から現在の中国は1990年から1991年の日本経済に似ている。あと1年〜2年で中国のバブルは崩壊する。

(以上で講演CD終り)

現在の中国経済が世界に与える影響、特に日本に対する影響を考えるととても怖い内容となっています。

欧州経済(ギリシャ問題)、アメリカ経済(残されたサブプライム問題)、中国経済(バブル崩壊)の全てがうまくソフトランディングすることをただただ祈るばかりです。


  1. 2011/09/21(水) 10:54:20|
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世界貿易額 昨年22%増 対外直接投資 中国、日本抜き6位

2011.08.12 日本経済新聞朝刊より

日本貿易振興機構(ジェトロ)は11日、2010年の世界の貿易額が前年比22.2%増の15兆495億ドル(1,150兆7,500億円、名目輸出)だったと発表した。リーマン・ショックによる落ち込みの反動などを背景に過去30年間で2番目の伸び率となった。けん引役は中国で、対外直接投資でも初めて日本を抜き、世界貿易での中国の存在感が一段と増している。

(以上、記事終わり)






技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

輸出額で中国はすでに日本の2倍以上の規模になっているのですが、加えて対外直接投資でも日本を抜き去り、世界経済への影響力を高めています。

しかし、本日の中央日報の記事によると、中国人の7割弱、日本人の8割弱がそれぞれの相手国に良くない印象を持っていて、2005年の同調査以来、相手国への嫌悪度は最も高くなっているとのことです。

日本人が中国に良くない印象を持つ理由として、昨年9月の尖閣諸島沖での中国政府の対応を挙げる回答者が65%と最も多かったようです。

一方、中国人はどうかというと、歴史問題や福島第1原発事故後の日本政府の対応や尖閣問題などに強い不満を持っているとのことです。

また日中ともに、両国関係の発展を妨げる重要問題として、6割の人が領土問題を挙げています。

強まる中国の経済力・軍事力、高まる両国民の相手国への不信感・嫌悪感、そして解決不可能とも思える領土問題。

なんとか両国間の深い経済交流と文化交流により解決できるようにしたいものです。そのためにも両国の翻訳業界は少なからず貢献できると信じています。

  1. 2011/08/12(金) 15:02:53|
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国内造船、受注減で悲鳴 円高で中韓に競り負け

2011年07月20日 日経新聞朝刊より

日本の造船業界が受注減に悩まされている。19日に日本船舶輸出組合が発表した6月の受注実績は15隻で前年同月比55%の減少。実数ベースでも過去最低の水準となった。7月も商談環境は厳しく、このままでは2013年にも一部造船所で建造予定船がなくなる見通し。国際競争に勝てる体質づくりが待ったなしの課題だ。
(以上、記事終わり)



技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

この記事によると、

(1) 中国企業や韓国企業とのコスト競争で負けている。
(2) かつ、現在の日本の造船所の規模では顧客からの大量発注に応えられない。

よって、ご多分に漏れず、「資材費40%の削減」と「高付加価値船」の開発、つまり「省エネ船」の開発に活路を見出そうとしている、とのことです。

しかしそれだけでは(1)の対策にはなっても、(2)の解決策にはなりません。

この造船業界の問題は、日本の産業が抱える諸問題の縮図でもあると思います。

今こそ中長期的視野に立った「国家的戦略」がなんとしても必要です。ちょうど韓国が行なったように、ハブ空港やハブ港の建設。自動車業界や電機業界の統合再編など大胆な国家プロジェクトが必要でしょう。

日本中には大小様々な港がありますが、大型船が横付けできる港や大量のコンテナを取り扱える設備を持った巨大な港はほとんどありません。お隣の韓国では、小さい港を廃止し、釜山港ひとつに絞って巨大設備を建造中です。

また、日本は1995年の「阪神淡路大震災」のあと、港の復興を急いだのはよいのですが、「現状復帰」を急いだがために、大型タンカーが横付けできる巨大なハブ港を建造する千載一遇のチャンスを逃してしまいました。

韓国産業界の「選択と集中」はすさまじく、自動車業界は現代自動車、電機業界はサムスン電子とLG電子にすべて統合してしまいました。初めから小さな国内市場を捨て、世界のマーケットを視野に入れていたからです。

日本に2つも国際線の航空会社(JALとANA)が必要でしょうか?日本に10社以上の自動車メーカーが必要でしょうか?日本に数十社を超える電機メーカーが必要でしょうか?

日本政府も早く“21世紀”を見据えた産業ロードマップを作成してほしいものです。そこに日本の翻訳業界の未来もかかっていると言っても過言ではないでしょう。

  1. 2011/07/20(水) 10:19:12|
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今こそ、血みどろのシェア争いを勝ち抜け

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

日経ビジネス ONLINE の 2011年6月15日号
「今こそ、血みどろのシェア争いを勝ち抜け」と題した「日本電産の永守重信社長の復興に向けた提言」より、記事を抜粋して掲載させていただきます(赤字は私がつけたもの)。



    日本電産の永守重信社長

<以下、記事の抜粋>

これからの世界経済は「先進国vs新興国」という構図になるのだろう。例えば、日本市場は縮小が避けられないが、新興国の市場は当面成長し続ける。だから結局、日本企業も韓国企業がやったように外へ出ていくしかない。

(中 略)

多くの日本企業は、中国など新興国の企業がどんどん安いものを出してくる時、「我々は高級品でいく」と考える。大企業ほどすぐにそう言う。だが思い起こすと、僕が日本電産を創業した73年に、米国にはRCAという巨大電機メーカーがあったけど、十数年でつぶれた。

誰にやられたかといったら日本の電機メーカーだ。今で言えば、韓国や台湾、中国のメーカーにやられたようなものだろう。

どうしてやられたかと言うと、高級品に逃げて低価格品はOEM(相手先ブランドによる生産)にしたわけだ。今、日本の会社が中国や台湾の会社にパソコンやほかのモノを作らせているが、それに似ている。

高価格品市場だけで生きていけるというのは、技術的過信に基づいた発想で、とても危険だ。技術だけで売れるなら新興国市場はみな先進国の製品で埋め尽くされていたはずだが、そうはなっていない。新興国市場を侮ってはいけない。

技術的過信は、企業と国の双方を危うい方向に持っていく。

(中 略)

日本企業はもう一度、世界で血みどろのシェア争いをしないといけない。繰り返しになるが、低価格品は新興国企業に任せるなどと言っていたら、やがてやられる。戦い抜くというスピリッツがないとダメなんだ。

 厳しい競争の時代を勝ち抜くには、韓国がやってきた税制や産業政策のような国を挙げた企業支援の政策が必要かもしれないが、もう待ってはいられない。(談)

<以上で記事終わり>

ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏も最近の日経ビジネスの取材に対し、「日本は20年もの間、成長から遠ざかってきました。あと10年もすれば、アジア各国に完全に追いつかれるでしょう」と発言をしています。

確かに「日本はアジアにおいて、つねに技術的優位にあり、つねに先進国であり続ける」などという妄想は早く捨てなければならないでしょう。

今から10年後、20年後の日本には、中国系企業、韓国系企業、台湾系企業、インド系企業がひしめきあい、オフィスには、英語のみならず、中国語、韓国語が飛び交う、などという風景もめずらしくなくなるのかもしれません。

そのとき日本の翻訳会社はどうなっているのでしょうか?

やはり日本のメーカー同様、中国系、韓国系、インド系などの地元翻訳会社と「血みどろのシェア争い」をして、勝ち抜いた「多国籍翻訳会社」もしくは「無国籍翻訳会社」が勝ち残りしているのかもしれません。

この「無国籍翻訳会社」は私が作った造語ですが、「どこの国なのかさえ特定できない、あるいは特定すること自体に意味がない」ほどインターナショナルな翻訳会社のことです。


  1. 2011/06/15(水) 10:44:21|
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マイクロソフト スカイプを買収

2011.5.11 日本経済新聞朝刊

米マイクロソフト(MS)は10日、インターネット通話大手スカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルク)を現金85億ドル(約6,850億円)で買収すると発表した。(中略)MSによる企業買収では過去最大の案件となる。(中略)

MSが今回の買収を決めた背景には、IT(情報技術)業界の主戦場となっているスマートフォン(高機能携帯電話)などの分野でMSが攻めあぐねている現状がある。同分野で先行する米アップルやグーグルとの競争がさらに激しくなりそうだ。(中略)

IT業界では「コミュニケーション」が次の成長分野と目され、グーグルや米フェイスブックなどもスカイプとの提携や買収に関心を示していたとされる。

アップルも最新スマートフォン「iPhone4」などに無料のテレビ電話機能「フェースタイム」を標準搭載し、スカイプと競合する関係にある。
(以上で記事終わり)

発表会場で握手するスティーブ・バルマー氏(左)とトニー・ベイツ氏




技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

無料で世界中とテレビ電話ができるスカイプはとても魅力的なツールであることはいまさら言うまでもありませんが、従来はセキュリティに問題があり、なかなかビジネス上で使用することに問題がありました。

しかし今回のマイクロソフトの買収により、その点の改善が大きく進むと期待が持てます。

それにしても国際通話はもちろんのこと国内通話も全て無料のスカイプとフェースタイムになってしまったら、既存の通信キャリアは今後どうなるのでしょうか?

IT業界のみならず、世界のビジネスのあり方そのものを根本から変えるきっかけになるかもしれません。当然ながら私たち翻訳業界に与える影響も少なかろうはずはありません。


  1. 2011/05/11(水) 10:11:58|
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日本の新エネルギーと翻訳業界

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

今後日本での新規の原発建設などは論外と言えるでしょう。

そうしたなか、“新エネルギー”問題が、がぜん脚光をあびることになりますが、エネルギー問題に詳しい東京大学名誉教授、安井至氏の記事が出ていたので、下記にその要旨をまとめてみました(週間ポスト2011年4月8日号)。


(以下記事の要旨)

今後の本命となる“自然エネルギー”を期待値の大きいもの順にならべると下記のようになる。

1. 地熱発電
火山活動による地熱で蒸気を発生させて発電する方法。現在日本には18ヶ所の地熱発電所があり、合計で原発1基の約半分の発電容量をまかなえる。

2. 中小水力発電
河川や農業用水などを利用して発電する方法。すでに日本のほとんどの大河川には大規模ダムが建設されているので、小さな河川で細かくエネルギーを拾う。

3. 洋上風力発電
陸上ではなく海上での風力発電のため、風向・風力が安定しやすく、あてにできる電源になる。

4. 風力発電太陽光発電
ヨーロッパやアメリカなどの大陸諸国と違い、島国である日本は風向きが安定せず、また雨や雪が多いため、必要なときにあてになる電源とはならない。

しかし、将来的に上記の“自然エネルギー”を全て整えたとしても、1次エネルギー消費量の約8%しかまかなえず、現在の原発での供給量の約半分ほどにしかならない。しかもそこまで設備を整えるためにはかなりの時間を要する。

したがってこれまでのような“電気依存の生活”は破綻するので、“自然エネルギー”の開発と同時に“極端な省エネ”が重要になってくる。

もはや都心での“オール電化”や“電気自動車”などは机上の空論と化す。

(以上、記事終わり)

1973年に始まったオイルショックは、日本の国民生活や経済活動に大きな変化を与えました。

当時高校生だった私もはっきりと覚えていますが「石油の99%以上を輸入に頼る日本の将来はお先真っ暗」と世論マスコミの多くは悲観論一色でした。

しかし、後にふり返ってみれば、そこから「技術立国日本」や「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の礎がスタートしたのです。

官民一体となり、髪を振り乱して、必死の「省エネ作戦」を行ったため、気がついたら世界有数の省エネ大国となっていました。

エネルギー事情が変われば国民生活が変わり、国民生活が変われば、企業活動が変わります。そして企業活動が変われば、提供される製品やサービスが変わり、当然そこから生まれてくる技術も変化を遂げることになります。

必死になって生み出された技術はやがて国の財産となり、将来海外へ輸出されることになるでしょう。鉄も車もウォークマンも新幹線もそうでした。

今で言えばオール電化は、都市ガス+SOFC(固体酸化物燃料電池)に替わり、電気自動車は、ふたたびハイブリッド車に回帰し、照明は徹底的にLEDに替わっていくでしょう。

これらはほんの一部の例に過ぎませんが、技術の変化は必ずや日本の翻訳業界にも大きな影響を与えることになるでしょう。

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  1. 2011/03/30(水) 16:18:37|
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日本の貿易依存度と翻訳業界

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

TDB景気白書 2010年〜2011年版より

帝国データバンクから毎年送られてくる「景気白書」の中から、日本の輸出依存度に関するデータをご紹介いたします。

このグラフは1980年から2009年までが、内閣府「国民経済計算」による実績データであり、2010年以降が帝国データバンクによる予測となっています。





私が翻訳業界に入ったのが今からちょうど30年前の1981年4月のことですから、このグラフは、私がこの業界で歩んできた道のりとほぼ同じ時期を示していることになります。

1985年9月のプラザ合意後におきたいわゆる「円高不況」ですが、それまで1ドル250円ほどだった円が1年後に160円、2年半後には120円にまで急騰しました。

当然この円高は、日本の輸出企業に大変深刻なダメージを与えました。今でも覚えているのは、大手新聞が特集した「このまま円高が進み、1ドル170円になると、日本の輸出関連中小企業の7割が倒産する」というまことしやかな記事でした。

実際輸出関連企業にとっては、とても深刻な不況ではありましたが、多くの日本企業はたくましく生き残り、やがて空前絶後の「バブル景気」を迎えることになります。

そしてその後1990年「バブルの崩壊」と2000年「ITバブルの崩壊」を迎え、2008年の「リーマン・ショック」で再び急速に落下します。

この「名目輸出金額」のグラフから3つのことがわかります。

(1)1980年から2003年までの24年間、かなり大きな景気のアップダウンがあったが、輸出はほぼなだらかに右肩上がりに推移している。

(2)2004年から2007年までの急上昇とその後2年間の急激な落ち込みをみると改めて、リーマン・ショックの激しさがよくわかる。

(3)帝国データバンクによる2010年以降の予測は、過去30年間と比べて、かなり急激な輸出増になっている。

この予測が的中するとなると、日本経済はいまだかつて経験したことのない爆発的な貿易増(輸出増は必然的に輸入も増やします)と高い輸出依存度を経験することになります。

これが日本の翻訳業界にとって良いことであっても悪いことであるはずがありません。


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  1. 2011/02/16(水) 15:50:17|
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あふれるドル バブルの予感

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

2010年11月8日 日経新聞朝刊より

米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の第2弾に踏み切ったことで、世界的なカネ余りに拍車がかかるとの見方が出ている。米国のデフレ回避には避けられない措置と言えるが、強力なだけに副作用を生むリスクもある。あふれる投資マネーが新興国や商品市場に流れ込み、新たなバブルの芽を生むとの指摘もある。
(日経新聞記事終わり)











なんとも不気味な記事です。
現在世界は「カネ余り活況」なのだそうです。世界中の株価、特に新興国の株価が上昇し、金や資源の相場も上昇しているようです。

そういった中で、日本の株価だけは諸外国に比べ大きく出遅れ、かつ多くの日本企業は円高に苦しめられているというのが実情です。

残念ながら今回のリーマン・ショックにより、日本という国は「製造業の輸出でしか生き残っていけない国」ということがすっかりばれてしまいました。

以下独立行政法人経済産業研究所のホームページからの引用です。


製造業の付加価値額の対GDP比は20.8%、製造業の事業活動に伴う他産業の付加価値額の増加分を加えたものの対GDP比は32.4%、でGDPに占める割合は大きく、付加価値額の増減による波及効果は1.95でサービス業(1.35)よりも大きいです。

また経済成長という観点では、製造業の労働生産性の伸びは全産業の労働生産性の伸びを大きく上回り、経済成長に貢献しています。また外貨獲得という観点では、輸出の9割以上は工業製品が占めていて、貿易収支はかつてよりだいぶ減って11.6兆円(2001年)。一方サービス業の輸出入収支はほとんどの分野で赤字で、米国と対照的です(図1-13)。雇用機会という観点では、製造業の就業者数全体に占める割合は、日本20.0%、米国14.0%、英国16.5%、ドイツ24.1%で、米国、英国を上回ります。研究開発という観点では、製造業は我が国の民間研究開発投資の中心で、日本89.6%、米国64.2%、英国79.6%、フランス85.7%、ドイツ90.9%です。

この4つを見ると、製造業が引き続き日本経済の牽引力になると思います。サービス業の生産性向上にも努めないといけないわけですが、すぐに製造業と取って代わることはないと思います。

(以上、引用終わり)

日本の農業のみならず漁業や林業も非常に大切であり、食料自給率はなんとしても高めていかなければなりません。しかしそのためにもまずは輸出で稼いだお金で農業や漁業に重点的に研究開発投資を行い、競争力をつけさせていくべきでしょう。

日本は一刻も早く、環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定(TPP)を決断し貿易立国として生き残る最後のチャンスを実現させねばなりません。これは日本の翻訳業界のみならず、日本全体の将来のために必要不可欠の戦略だと確信しているからです。


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  1. 2010/11/08(月) 11:27:26|
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2010年 JTF翻訳祭 20周年記念

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

毎年恒例の「JTF翻訳祭」が2010年12月13日(月)に開催されます。今年は日本翻訳連盟(JTF)が任意団体から社団法人となってからちょうど20周年の節目の年であり、かつJTF翻訳祭を開催し始めてからもちょうど20周年となる節目の年でもあります。

そのためこれまで毎年会場であった中央区八丁堀のマツダホールから千代田区九段北にある「アルカディア市谷」に場所を変えて開催されます。例年の倍近いスペースに倍近い集客を見込んで大々的に開催されます。

(以下、JTFホームページより抜粋)


          20周年記念JTF翻訳祭 

【テーマ】 翻訳で切り拓く日本の未来 〜需要開拓と新技術〜

【日 時】 2010年12月13日(月)10:00〜20:00(開場9:30〜)

【場 所】 
「アルカディア市ヶ谷(私学会館)」
〒102-0073 東京都千代田区九段北4-2-25 TEL:03-3261-9921

【プログラム】
▲9:30〜 開場/受付開始、翻訳プラザ開始

《メイン会場》 3階 富士の間 
▲10:00〜10:15 開会挨拶
東 郁男氏(株式会社翻訳センター 代表取締役社長、JTF会長)

▲10:15〜11:45(90分) 基調講演
「翻訳研究(Translation Studies)と実務の接点」
水野 的氏(日本通訳翻訳学会 副会長・事務局長)

▲11:45〜12:45(60分) お昼休憩 

▲12:45〜14:30(105分) パネルディスカッション1
「英語公用語化と翻訳の未来」

▲15:00〜16:45(105分) パネルディスカッション2
「強い翻訳者から学ぶ 〜いかにしてお客様の満足を得るか〜」

《翻訳業界分科会1・2》 6階 霧島の間[東・西] 
▲12:45〜17:45 全10セッション

《支援ツール分科会1・2》 5階 大雪の間[東・西] 
▲12:45〜17:45 全10セッション  

▲18:00〜20:00(120分) 交流パーティー 3階 富士の間

【翻訳プラザ】
9:30〜18:00 6階 阿蘇の間

▲展示・デモコーナー

▲書籍・翻訳相談コーナー 

【参加料金】
▲講演・パネルディスカッション : JTF会員5,000円/非会員6,500円

▲交流パーティー:6,000円

【定 員】
<翻訳祭> 
▲メイン会場(3階 富士の間) 500名

▲翻訳業界分科会1・2(6階 霧島の間) 100名

▲支援ツール分科会1・2(5階 大雪の間) 100名

▲交流パーティー(3階 富士の間) 350名

【総来場者数(見込み)】
600〜700名(前年度実績:433名)


(以上、JTFホームページより)

詳細は社団法人翻訳連盟のホームページに記載されていますのでご覧ください。

翻訳業界関係者のみならず、「翻訳」に興味のある方であればどなたでもウェルカムです。ふるってご参加ください。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。


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  1. 2010/10/21(木) 15:16:13|
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日本とインド EPAで大筋合意

2010年9月10日 朝日新聞の朝刊より

日本とインド両政府は9日、両国間の貿易やサービスなどの自由化を進める経済連携協定(EPA)に大筋合意した。日本のEPAの合意はベトナムやスイスと決着した2008年9月以来、2年ぶり。12億人以上の人口を抱え、成長著しいインド市場の取り込みを図る日本企業を後押しする。

 両国のEPA交渉が始まったのは07年1月。9日は次官級交渉で大筋で合意。インドのシン首相が10月に訪日した際、首脳間で正式合意に至る。

 合意によると、貿易では、インドから日本への輸出額の97%、日本からインドへの輸出額の90%にあたる物品について、それぞれ10年かけて関税を撤廃する。現在、日本から輸出する家電や自動車部品、鉄鋼製品には7.5〜10%の関税がかけられているが、10年後までに大半が撤廃される。現地生産する日本企業は、日本から調達する部品のコストが下げられる。ただ、インドが100%の税率をかけている乗用車の関税は対象外。




技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

成長著しいインドとの貿易の自由化が進むということは、わたしたち翻訳業界にとっても良いことこそあれ悪いことはないはずです。しかし、韓国企業の激しい追い上げに脅威を感ずる日本企業のあせりが、日本政府の尻をたたかせ、今回の合意にこぎつけさせた・・・・というのが実情のようです。

韓国は今年1月にすでにインドとのEPAが発効済みなので、インドにいち早く進出し、乗用車市場の半分を握る日本のスズキは、韓国の現代自動車などの激しい追い上げに、かなりの危機感を持っているようです。

また、インド市場で確実にシェアを広げつつある韓国のサムスン電子に遅れまいと日本の電機業界も必死のようです。

たとえば、インドでの売上げを2012年に現在の5倍にあたる2,000億円に引き上げようとしているパナソニックでは「先にEPAを締結した韓国勢に対抗するため、ものすごいコストダウン努力を強いられてきた。今頃になって、やっと追いついたのかという印象」との声も出ているようです。

いずれにしても、世界での存在感を急速に強めつるあるアジアの2大国、中国とインド。その巨大市場への参加レースに出遅れた日本企業が、商売上手な中国・インドに振り回されふらふらしている隙に、日本の脇を猛烈な勢いで追い抜いていく韓国政府と韓国企業の連合体。こんなことは今までは考えられなかった、信じられない、とあっけにとられる日本企業。

かつての世界の強者、日本の自動車業界と電機業界の心情を象徴的に表している出来事のように感じてなりません。


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  1. 2010/09/10(金) 11:44:26|
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中国人向けビザ緩和、すでに申請数が大幅増

2010年7月24日 Searchina
中国人向けビザ緩和、すでに申請数が大幅増、顕著な中国パワー

7月1日、中国人向け個人旅行ビザの発給条件緩和が行われたが、すでにビザの申請数が大幅に増加していることが明らかとなった。中国新聞社が報じた。
(上記の記事の詳細はこちら

2010年7月29日 Searchina
中国人観光客急増で、日本の百貨店が留学生を緊急採用

日本の大手百貨店、東急百貨店はこのほど、8月9日から渋谷の店舗で中国人観光客を対象とした接客サービスを提供すると発表した。私立大学の亜細亜大学に通う約50人の中国人留学生から応募があり、東急百貨店は中国語と英語ができ、熱心な留学生20人を採用する。
(上記の記事の詳細はこちら

2010年7月28日 日本経済新聞
中国人客、成田で安心 TV電話で中国語サービス

 個人観光ビザ(査証)の発給要件緩和による中国人観光客の増加を見越し、玄関口である成田空港でIT(情報技術)機器を使った受け入れ体制の強化が進んでいる。テレビ電話を通したスタッフによる中国語の案内、翻訳機能付きの携帯電話……。言葉の壁を越えて「十分なもてなしをする」(成田国際空港会社)のが狙いという。
(上記の記事の詳細はこちら

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

日本政府観光局(JNTO)の速報値によると、2010年1月から6月までの6ヶ月間の訪日外国人客数が420万人を超え、対前年比35.8%増となったもようです。その国別TOP4の内訳をみると、下記のようになっています。

1位 韓国 117万人(71.9%増)
2位 台湾 62万人(37.0%増)
3位 中国 70万人(47.4%増)
4位 香港 25万人(28.3%増)

しかも中国に対しては今年の7月1日からビザの発給条件が緩和されたわけですから更に観光客数が急増することは明らかです。

すでに中国の富裕層は銀座のデパートで高額商品を買いまくり、箱根や富士五湖などのリゾート観光地の別荘を買いあさっているそうです。

ヨーロッパ諸国は、かつて世界の海を制覇したその栄華を新大陸のアメリカに奪われ、老大国となっていったわけですが、歴史や歴史的遺産を非常に大事にする彼らは、観光大国として復活し、現在もまだ豊かな生活を維持しています。

現在日本政府も「観光立国」となるべく観光業の促進に力を注いでいるようですが、はたしてどうなるのでしょうか。歴史や伝統を軽視する日本人気質からいって、観光客にとって魅力あるハードやソフトを作れるのかどうかが疑問です。

また良くも悪くも宗教的観念の薄い国民性なので、バルセロナのサグラダファミリアのような歴史的建造物の建設を百年、二百年もの間じっと見守るなどという離れ業ができるとはとても思えません。

しかし、日本人特有のきめの細かいサービスはやはり世界に誇れる文化なので、「歴史」を売りものにするのではなく、「新文化のサービス」を売りものにして急増するアジアの観光客を日本ファンにしていくことが重要でしょう。

そのためにもわが翻訳業界は間違いなく大きな貢献ができるはずです。


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  1. 2010/07/29(木) 16:31:10|
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日産4工場で生産停止 日立エンジン部品納期遅れ

2010.7.13 日本経済新聞

日産自動車は12日、日立製作所から調達しているエンジン部品の入荷が遅れているため、国内4つの完成車工場で14日から3日間、操業を停止することを決めた。減産台数は約1万5,000台。日立はエンジン部品に欠かせない半導体の調達が不足した、と説明している。日産の4工場は来週から操業を再開するが、「8月半ば以降の半導体の調達は交渉中」(日立)としており、影響が拡大する可能性もある。

2010.7.13 朝日新聞

日立がECU用のICを1社だけに発注していたのは、特注品は調達先を絞った方がコストが安くなるため。こうした手法は自動車や電機業界で使われている。

(以上、記事おわり)

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

半導体メーカー ⇒ 日立製作所 ⇒ 日産自動車、という納入図式になっているようですが、日立製作所に半導体部品を納めている海外の半導体メーカーが、「一方的な通告による納期遅れ」をおこしたために、エンジン内の基幹部品である「エンジン制御ユニット(ECU)」を日産自動車に納品できなくなり、結局日産の4工場の操業ラインが突然ストップするという異常事態にまで発展してしまいました。

背景には現在の世界的な半導体の品不足という需給バランスの崩れがあるようですが、実際それだけでもなさそうです。

つまり「集中購買」の弊害が表面化したともいえます。「集中購買」とは、たとえば5社の下請けメーカーへ発注していた部品を、下位3社を切り捨て、上位の2社だけに集中的に発注することにより、納入コストを20%下げさせる、というようなやり方を言います。

近年の流行とも言える手法ですが、今回の日立製作所のケースで言うと、コストカットを究極まで追求したため、結局1社のICメーカーに絞りこまざるを得ず、このような非常事態を招いてしまったとも言えるでしょう。

しかしこのような動きは、部品メーカーのみならず、わが翻訳業界にも少なからず影響を与えています。「御社だけに集中的に翻訳を発注するから、何%コストを下げて欲しい・・・・・・」。

しかし、装置産業の場合は「1万個作ると1個あたりのコストは100万円だが、10万個作れば50万円になる」というような図式もあり得るでしょうが、翻訳業は装置産業ではないので、ある一定ラインを超えると量が増えることによりコストも増大する、ということに早く気がついて欲しいものです。


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  1. 2010/07/13(火) 17:46:21|
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〜産業構造ビジョン 日本は、何で稼ぎ、雇用していくのか〜

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

経済産業省が、日本経済を立て直すための成長戦略「産業構造ビジョン」を発表しました。

インフラの海外輸出や環境関連産業など5つの戦略分野の競争力を強化し、これらの市場規模を2020年までに149兆円拡大させ、258万人の新規雇用を生み出すとのことです。

ここでは、自動車とエレクトロニクス産業に依存した現状の産業構造から、戦略5分野をはじめ多様な産業が経済成長を牽引する構造に転換する必要性を強調しています。

また、新たな“稼ぎ頭”として、原子力発電などインフラ輸出や、次世代送電網など環境・エネルギー産業に加え、医療・介護・健康・子育てサービス、アニメなど文化産業、先端技術を選び、集中支援する方針も示しています。

現在の日本の産業構造は、自動車やエレクトロニクスの外需にあまりにも依存しすぎているので、今回のリーマンショックにより欧米や中国経済が「風邪」をひけばたちまち日本は「肺炎」になってしまう、という産業構造の脆弱性があからさまになってしまいました。

一人の日本人として、日本経済全体の将来の発展のために、この成長戦略がうまく機能してくれることを望むばかりですが、わが翻訳業界にも大きな影響を与える方針転換でもあります。

潮の流れや波の高さや風の強さに注意を払いながら、うまく「波に乗る」ことができるかどうか・・・・・。これがこれからの翻訳業界でサバイバルできるかどうかのポイントになっていくでしょう。


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  1. 2010/06/03(木) 10:07:30|
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電子部品再び増産投資 新興国にハイテク景気

2010年4月23日 日本経済新聞の朝刊より
「家電や自動車に使う電子部品の増産投資が再び拡大する。日本電産など大手5社の2011年3月期の設備投資額が合計で約2600億円と前期比で5割増えるほか、東芝は約100億円を投じハードディスク駆動装置(HDD)を3割増産。新興国で急拡大するパソコンや携帯電話端末の需要に対応する。国内工場での増産は半導体関連などにも広がりつつあり、外需が国内の設備投資を押し上げる構図が部品産業ではっきりしてきた」(記事終わり)




2010年4月23日 日本経済新聞の朝刊より



技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

日本の電子部品が増産体制を整え、輸出が活発になってきた、ということは確かに明るい兆しではありますが、よくよくグラフを見てみると出荷金額もピーク時の7〜8割程度に戻ったに過ぎないということがわかります。(丸山)


2010年4月23日 日本経済新聞の朝刊より
「日本の貿易でアジアの比重が一段と高まっている。財務省が22日発表した2009年度の貿易統計によると、全体の貿易額(輸出額と輸入額の単純合計)に占める対アジアの割合は前年度から4.7ポイント上昇し、50.2%となった。5割を超えるのは統計の比較が可能な1979年度以降で初めて。米欧の景気がもたつくなか、中国などアジア経済がいち早く持ち直したのが背景だ。アジアの経済動向は日本経済の先行きを大きく左右する存在になってきた」(記事終わり)


2010年4月26日 日本経済新聞の朝刊より
「日本の輸出品の低付加価値化が進んでいる。財務省と日銀の統計を使って試算したところ、輸出品の平均単価はこの3年間で13%低下していることがわかった。2008年9月からの金融危機で輸出先のシフトに拍車がかかり、アジア向けの汎用品や中間財などの比重が高まったためだ。新興国市場の重要性が増す一方で、日本経済を引っ張る輸出の採算が悪化するとの見方も出ている」(記事終わり)



「輸出は増えた、でも売上単価は下落している」、なぜなら「アジアを中心とする新興国向けの輸出が増えたから」ということです。今日本の製造業は採算があうようにどんどん現地生産の比率を高めています。

また昨今の「派遣切り」が世間から非難を浴びたため、さらに追い討ちをかけるように日本の製造業は工場を海外へ移転し、産業の空洞化をますます加速させています。

早く「士農工商」と言う4つの身分制度、つまり「正社員、パート社員、契約社員、派遣社員」という4つの身分制度を廃止し、「万人は皆平等である」、「努力した者、能力のある者が報われる」という精神のもと、人材の流動化を促す社会基盤を整備していかなければ、日本経済はこのまま衰退の一途をたどると大変に危惧しています。(丸山)


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  1. 2010/04/23(金) 15:53:53|
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円安と国債とインフレと

2010年4月6日、朝日新聞の朝刊より

「外国為替市場で円安傾向が強まっている。5日の円相場は一時、対ドルで94円70銭まで下げ、昨年8月18日以来となる95円台の大台に迫った。米国で景気回復の予想から金利の先高感が高まり、日本より金利が高いドル資産に投資しようとする動きが広がっているからだ。ただ、米景気の回復に力強さは乏しく、円安がさらに進むかどうかは不透明だ」




技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

戦後の日本経済の発展は、製造業による輸出に「おんぶにだっこ」されてきたわけですが、その傾向が近年さらに強まってきたことが先のリーマン・ショックでばれてしまったわけです。

その輸出企業にとって円安は良いことで、輸出が増えれば輸入も増え、これはこれで日本の翻訳業界にとっても良いこととなります。

しかしことはそう単純には運びそうにありません。いまや日本の国債の予定発行残高は約860兆円となり、国家予算の10倍超、約500兆円といわれるGDPの1.7倍となりました。

このまま永遠に赤字国債の発行が続くわけもなくいつかは必ず行き詰るときが来ます。そのときはどうなるか?

1. 日本の国債の格付けが下がる。
 ↓
2. 日本のカントリーリスクが高まり、資金が海外へ移動し円安となる。
 ↓
3. 日本の国債の金利が上昇することにより、国家予算が破綻する。
 ↓
4. 郵便貯金を初めとする金融機関の預貯金が凍結される(引き出しができなくなる)。
 ↓
5. 消費税の大増税により不況に拍車がかかる。
 ↓
6. 日銀が紙幣を刷りまくりインフレ政策をとる。
 ↓
7. 円安がいっそう進み、輸入原材料が高騰し、さらにインフレに拍車がかかり、瞬く間にハイパーインフレとなる。
 ↓
8. 国民の預貯金や紙幣が紙くず同然となる。
 ↓ 
9. 日銀が新紙幣を発行することにより、国債という借金がすべて棒引きにされる。
 ↓
10. 「経済大国」日本のデフォルト(国家債務不履行)が引き金となり、世界大恐慌となる。

現在アメリカの金融機関もサブプライムローンによる不良債権の処理を3年間返済猶予されているにすぎません。

恐ろしい話ですが、現政権が郵便貯金限度額を1,000万円から2,000万円に引き上げるなど準備を始めているところをみると、このストーリーも決して絵空事ではない気がします。

では私たちはどうすればよいのか?

海外へ移住し資産も海外へ避難させるか、あるいは日本国内に残るならば、全財産を不動産と金に変えてじっと耐え忍ぶか、このくらいしか対策は思い浮かびません。

しかしこれはそう簡単には実行できませんよね。ただし、日本の国債の格付けが現在より2段階下がったら即実行ですね。その時ではもう遅いかもしれませんが。


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  1. 2010/04/06(火) 11:05:21|
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有力外資 相次ぎ日本撤退

2010年3月10日、日本経済新聞の朝刊から

「海外の有力企業が日本での生産や販売から相次ぎ撤退する。タイヤ大手の仏ミシュランは7月に日本での生産をやめ、韓国の現代自動車は乗用車の販売を中止。カナダの燃料電池大手も撤退する。国際収支統計によると2009年の対日直接投資は前年比で55.7%低下。外資大手は日本から新興国などへの投資先シフトを鮮明にしており、日本は法人税減税や規制緩和で投資環境を改善する必要がありそうだ」




技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

今まで日本人は外資が日本へ参入しようとするとすぐに「黒船来襲」と拒絶反応を示してきました。今回はその逆です。出て行く外資に「やっぱり出ていっちゃうの?」と寂しいラブコールを送っています。

問題は外資の「紙幣の色」や経営者の「目の色」ではありません。グローバルに(地球規模で)ものを考え、企業を発展させ、雇用を創造し、日本国に税金を支払う企業であれば、その国籍などどこでもよいのです。

日本人が「資本の紙幣の色」や「経営者の目の色」をとやかく問題にしている間は、相変わらずグローバル化の波に乗り遅れ続けていくのでしょう。

どんな色の紙幣でも、どんな目の色であろうと、どんな言葉をしゃべろうと、そんなことに一切頓着せず、見事に環境適応してしまう華僑の人たちにかなうわけがありません。

世界で活躍する華僑財閥と言われる人たちは、長い間外国で暮らしながら見事にその国の文化に適応しています。しかも自国の文化や風習を失うどころか逆に発展させつつ、結局は財をなしていくパワーはやはりすごいものがあります。

潜在的に「商才」を持つ中華人民13億人が、ここ数百年の間では初めて、国としてのまとまりを持ち、世界へ飛び出し始めました。

そう遠くない将来、日本にも中国資本の会社が多数現れ、当然中国人経営者の数も増えていくことでしょう。今から10年後、20年後、私たちが今想像している以上に、中国語の翻訳需要は増えているのかもしれません。


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  1. 2010/03/10(水) 13:21:56|
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嗚呼、日本の電機業界、自動車業界 決算動向

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

2009年11月14日、日本経済新聞の朝刊から。




今回の世界同時不況で一番ダメージを被った国は、米国でもなく、欧州でもなく、BRICsでもなく、まさに日本でした。

その日本のなかで圧倒的なダメージを被った産業は「製造業」でした(もっとも儲け頭の製造業の業績悪化に引っ張られて「金融業」も悪化しましたが、それでも製造業ほど悪くはありません)。

しかし、製造業の内訳をよく見てみるとその全てが悪いわけではありません。突出して悪い業種があるのです。

その第一が「電気機器業界」、第二が「自動車・部品業界」、第三位が「鉄鋼業界」です。特に「電気機業界」の悪さは、他と比較しても目を覆わんばかりです。

つまり日本の「電気機器業界」は、世界で最もダメージを被った産業だと言えます。

アメリカのバブル個人消費を当てにした、北米輸出に偏りすぎた企業方針の“つけ”が一挙に噴出したと言わざるを得ないでしょう。

来年3月期の決算予想では、他の産業が増益あるいは黒字転換を果たす中、「電気機器業界」だけは依然、巨額の赤字決算となる見通しです。

韓国企業等、他の新興国企業の追い上げも激しいため、今後も苦戦は避けられません。

欧州や韓国や台湾の企業に比べて日本は技術では決して負けてはいません。むしろ優秀な技術者の質と量では他国を凌駕しているはずです。それなのになぜ負けるのか?日本が今負けているのは、経営者の戦略だけでしょう。

今こそ再び日本の電機業界に“技術立国日本”の灯を点す、戦略的経営者の出現を強く望んでやみません。

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  1. 2009/11/16(月) 11:28:44|
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電子部品 受注上向き IT景気復調示す

2009年10月8日、日本経済新聞の朝刊から。

「電子部品の受注が回復傾向にある。7〜9月の京セラや村田製作所などの受注額は4〜6月に比べ1〜2割増加し、2四半期連続でのプラスとなった。日本電産の出荷数は過去最高。電子部品は景気の先行指標とされ、世界のデジタル景気が昨秋以降の落ち込みから脱しつつあることを示す。

(中略)

ただ先行きには不透明感が強い。日本経済新聞社が電子部品メーカーなど30社を対象にした『電子部品景況調査』では、10〜12月の景況感が『良くなる』と答えた企業は40%にとどまる。(後略)」




技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

この記事によると京セラ、TDK、日本電産、村田製作所などの電子部品メーカーの7〜9月期の受注額は回復傾向にあるが、それは主に中国向けの受注が増えているからであって、依然日本や米国市場向けは前年同期を割り込んでいる、とのことです。

また、半導体需要が多く見込めるパソコンに関して言えば、ネットブックと呼ばれる低価格ノートパソコンの市場が拡大しているほか、マイクロソフトの新OSである、ウィンドウズ7の発売に備えて、メーカーが生産体制を拡充しているとのこです。

ただ「Microsoftの次期OS発売を目前に米eWEEKが行った聞き取り調査の結果は、誰もがWindows 7を待ちわびているといった状況ではなかった。」(この記事の詳細はこちら → ITmedia News)という声も聞かれるので、マイクロソフトの新OSが一挙に世界景気を盛り上げる、とはなかなか考えにくい状況です。

日本の翻訳業界への影響という点で考えれば、世界のデジタル景気は最悪期は脱したが、先行きは不透明で、結局は米国の景気回復次第というごく平凡な答えに行き着いてしまいます。


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  1. 2009/10/08(木) 10:25:12|
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